「ゴンドワナ大陸の野生植物」写真展 終了 ありがとうございました。
BEHIND THE GALLERY にて 2020年11月6日(金)〜11月13日(金) 終了しました。
写真展「ゴンドワナ大陸の野生植物」を開催します。写真家たるもの個展をどんどん行わなければいけないと思っています。今回は、「第5回世界旅写真」に入選したこともあり、「第5回旅写真展」を主宰したBEHIND THE GALLERY で開催することとなりました。テーマは「ゴンドワナ大陸の野生植物」。ゴンドワナ大陸から分離した 大地に生える植物を追って、主に南半球の辺境地に生きる野生植物を20年近くにわたって撮影してきた写真をまとめた写真展です。なお、ゴンドワナ大陸は、アフリカ、オーストラリア、南米、南・東南アジアの一部などからできていた古代超大陸です。
写真展の期間は一週間。基本的に開催期間中は、撮影者の高橋修が常駐します。ぜひご来場ください。
期間:2020年11月6日(金)〜11月13日(金)
場所:東京都新宿区東五軒町4−17 BEHIND THE GALLERY 1F
時間:11:00〜18:00(※但し最終日は16時閉館)
詳しくは、BEHIND THE GALLERYのホームページをご覧ください。
●イベントのお知らせ
【イベント】
★TALK by Takahashi Osamu|ゴンドワナ大陸の植物を語る
★1回目|11/7(土)|14:00〜15:00|TALK EVENT|有料500円
場所:BEHIND THE GALLERY展示会場内:先着限定25名まで
★TALK by Takahashi Osamu|ゴンドワナ大陸の植物を巡る旅
★2回目|11/8(日)|14:00〜15:00|TALK EVENT|有料500円
場所:BEHIND THE GALLERY展示会場内:先着限定25名まで
★TALK by Takahashi Osamu|ゴンドワナ大陸の植物を語る
★1回目|11/11(水)|14:00〜15:00|TALK EVENT|有料500円
場所:BEHIND THE GALLERY展示会場内:先着限定25名まで
地下鉄「江戸川橋」から
4番出口を出る。首都高が上を走る「新目白通り」の歩道を右の飯田橋方面へ。いくつか信号を渡ると、「しま」ナーシングホーム飯田橋」の看板がふたつある。ふたつ目の看板を見てからすぐ右に曲がるとガソリンスタンド、エネウスがある。エネウスのガソリンスタンドを左に曲がり、少し歩くと道路右側に小さな、BEHIND THE GALLERYの立看板が出ている。(ちなみに近所にタクシー専用のエネウス天然ガススタンドもあるので注意)
地下鉄「神楽坂駅」から
1b出口(赤城神社方面)から地上に出る。左に赤城神社の鳥居が見えるので、左に向かう。赤城神社の鳥居に突き当たると、右へ曲がり、最初の角(居酒屋カドあり)を左へ。「八洋↑」の看板の矢印が目印。途中、直進できない交差点があるが、少し右にずれるように広い下り坂の「相生坂」を下る。「パン デ フィロゾフ」を右に見て、どんどん進む。エネウスのガソリンスタンドがあるので、右に曲がり、少し歩くと道路右側に小さな、BEHIND THE GALLERYの立看板が出ている。
ゴンドワナ大陸の野生植物
ゴンドワナ大陸とは、約5億5千万年前に存在した古代大陸です。この「ゴンドワナ大陸の野生植物」は、ゴンドワナ大陸が分裂し、移動した大地に生える野生植物を撮影した写真展です。広大な砂漠の花畑、大地に置かれた花束のような植物、暗いジャングルに咲く極彩色の花、珍奇な形の植物など、世界でも珍しい野生植物を撮影したものです。
野生植物が、なぜそこに生えているのか?この問いに答えるためには、大地の成り立ちや地質、気候、生態系を理解する必要があります。ゴンドワナ大陸は、多くは現在南半球にある大陸や島々のほとんどを含めた超大陸でした。プレートテクトニクス(大陸移動説)によると、ゴンドワナ大陸は1億8千年前に分裂が始まり、陸地はさらに何度も分裂を繰り返しながら、南米、アフリカ、アラビア、オーストラリア、南極、ニューカレドニア、インドなど、南半球の大陸や島々などに分裂しながら移動していきました。
1億数千年前に発生した花咲く植物(被子植物)は、ゴンドワナ大陸が分裂した大陸や島々によって、それぞれが箱舟のように運ばれました。ゴンドワナ大陸で地続きだったために、現在は遠く離れていても、近縁の植物が分布する結果になりました。実際、チリのアタカマ砂漠のピンクの花と、西オーストラリアの花は近縁種です。ニュージーランドとパタゴニアには、赤い花が咲く近縁の木があります。遠く離れているのに近縁の植物があり、似ているのにそれぞれ少しずつ違う、この不思議がゴンドワナ大陸の野生植物の特徴のひとつです。
そして植物は、それぞれの大地で独自に進化を繰り返し、独特の生態と形質を持ちました。ハチそっくりのラン、地面に置かれた花輪のように咲く植物、松ぼっくりのような形をしたスミレなど、変わった形の植物が多いこともゴンドワナ大陸の野生植物の特徴です。
もうひとつの特徴は、期間限定の花畑が出現することです。南アフリカ、南米、西オーストラリアなどの大陸西海岸は、乾燥した、砂漠に近い気候ですが、冬の間に雨が降り、春の一瞬だけ花畑が展開します。南半球なので8~10月が春になります。また、インド西海岸にもモンスーン明けの9月、1週間だけ花畑になる湿原もありました。
未知の植物を撮影する場所はたいてい辺境地で、行くだけでも困難な場所ばかりでした。自生地や開花期の情報も少なく、撮影には探検的な要素もあります。このような困難な旅を乗り越え、見たことのない植物と出会った瞬間、心が震えます。珍しい植物の生える環境に身を置き、光や風、湿気など環境を感じ、植物の美しさと生態をじっくり観察。その場所の環境がわかり、よい美しく、かつ生態がわかる構図を計算し、シャッターを押しています。
まだ地球には(もちろん日本にも)発見も、冒険もあると信じています。ゴンドワナ大陸の移動の跡を追い、これからも見たことがない植物を求めて撮影旅行は続きます。
ゴンドアナ大陸要素植物を髙橋修が撮影した国々
インド、スリランカ、ネパール、マレーシア、インドネシア、タイ、パプアニューギニア、ニュージーランド、オーストラリア、ニューカレドニア、ケニア、タンザニア、モロッコ、南アフリカ、ナミビア、マダガスカル、イスラエル、ベネズエラ、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチン