シラタマホシクサ、ホザキノミミカキグサ、ミミカキグサ
葦毛湿原にはたくさんの花が咲いていました。この時期花は多いのですが、小さな花が多いのです。特にシラタマホシクサの花、ミミカキグサ類の花は小さいのです。小さいだけではなく、想像もつかないようなおかしな形をしています。
よく見てみないとそこにあることすらわからない小さなもの。この世界に入り込むことが、ミクロの探検なのです。
葦毛湿原は愛知県の豊橋にある美しい湿原です。葦毛湿原は周囲を低山に囲まれた小さな湿原です。土砂崩れによってできる湧水が湿原の水源になっています。ほおっておくとどんどん乾燥してしまうので、今は人の手で、湿原を維持する、実験的な自然保護も行っています。
伊勢湾周辺だけにしか分布しない伊勢湾要素植物と呼ばれる植物群があります。シラタマホシクサ、ミワカバイケイソウ、ミカワシオガマ、マメナシなどけっこうあります。これらの植物群は、氷河時代に寒冷地を好む植物が平地に生息していた植物です。そのころは伊勢湾は古伊勢湾湖となって、草原が広がっていたようです。
氷河期が終わって、湖が伊勢湾になったころに、湿原だけは氷河期に近い環境が残り、そのころに繁栄していた植物が、湿原の近くにわずかに生き残った、という生命の歴史があり、伊勢湾の周辺にはちょっと変わった他の場所では見られない植物がひっそり生えているのです。
今回見に行ったシラタマホシクサもそのひとつ。やはり、行ってみないといけません。

(Eriocaulon nudicusp)
葦毛湿原といえば、シラタマホシクサが有名です。
もちろんこの時期の伊勢湾周辺の湿原に行けば
よく見られます。
ひとつの花が
星のように美しいです。
満点の星空の銀河を思い出してしまいます。

今アにモコモコしています。
よく見ると黒いものが・・・。
これは葯。
中には花粉も見えます。
シラタマホシクサの花は
たくさんの花の集合花なのです。

(Utricularia bifida)
湿原に生える食虫植物。
果実が「耳かき」のような形をしています

小さな花ですが、
下唇に膨らみがあったり、
花の下部には距があったり、
複雑な形をしています。

(Utricularia caerulea)
なかなかおもしろい形をしています。
ミミカキグサとはずいぶん形が違います。
紫色の下唇の4本の白い筋が目立ちます。