ラン科 ギンラン属 ユウシュンラン
ユウシュンランは、ギンランによく似た小型のランです。一見して大きな違いは、茎葉が小さいことです。ユウシュンランでも個体差がありますが、花茎の根元にある苞葉のほうが大きいくらいで、小さなものは鱗片状です。この違いが強調されると、ただギンランの葉っぱが小さいもののように感じてしまします。ユウシュンランも菌類から栄養をもらっているのですが、この割合が非常に高い半寄生植物で、どちらかというと寄生植物に近い植物なのでしょう。
しかしながらよくユウシュンランを見ると、花の形も違います。唇弁に茶色の模様がありますが、これがギンランが5本なのに対しユウシュンランは3本。この部分をさらにアップで見ると、細網のように小さな突起の集合体が模様になっているのがわかります。距もユウシュンランのほうが細く長く伸びるように見えます。
ユウシュンランは花の個体差が大きく、あまり開かないものから大きく開くものまでさまざまです。ユウシュンランで側萼片が開くものは、大きくがばっと開きます。
ユウシュンランはそれほど珍しいランですが、北海道、本州、九州、四国に広く分布しています。