ミヤマモジズリ 八ヶ岳山麓の植物

ラン科 ミヤマモジズリ属 ミヤマモジズリ

 ミヤマモジズリに初めて出会ったのはもう30年近く前、北海道の幌尻岳を登ってくたくたになって下山してきたときに、深い森の中で一本だけ咲いているのを見た時です。その時はミヤマモジズリの名前を知らずに、家に帰ってから図鑑で調べたものです。ミヤマモジズリは初めて見た時から印象的でした。

 コケが岩を覆って生えている針葉樹林の林床や、岩の上に生えています。花は花序のしたから上に咲いていくようです。草丈は10~15cm。小さいですが、花の直径は1㎝近くもありよく目立ちます。

 名前の由来は花序がネジバナ(別名モジズリ)に似ているいて、深山に多いから。花の形はネジバナに似ていないし、数十本のミヤマモジズリを確認しましたが、ネジバナのようにねじれている花序は1本だけでした。ほとんどは1方向だけに花が向いていました。

 先日はたくさんのミヤマモジズリを見て満足です。色々な形の花があるのですね。小さいために盗掘の対象にならないのでしょう。ずっとここに生えていることを祈っています。

ミヤマモジズリ
Hemipilia cucullata)
深山のコケの上でかに咲いていました。
花の時期はぴったり。
咲き初めで、まだ蕾もあります。

CANON EOS R
CANON RF35mm F1.8 MACRO IS STM

ミヤマモジズリ
花序のアップ。
距が長く、
大きくカーブしながら前を向きます。
唇弁の形がおもしろいです。
このミヤマモジズリは、
ミヤマモジズリの中でも
かなり花付きがよいほうです。

Canon EOS R
マウントアダプター EF-EOS R
Canon EF100mm f/2.8L Macro IS USM
ミヤマモジズリ花を大きくしてみると
唇弁に顔のような模様が見えます。
この模様はミヤマモジズリの花
ひとつひとつで違っています。
おもしろいです。

Canon EOS R
マウントアダプター EF-EOS R
Canon MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト
Canon スピードライト 270EXⅡ

ミヤマモジズリ花のアップ
ヘルメットをかぶった小人のようでもあり・・・。
地中海のランの仲間に
このような花の形のものがあります。
ミヤマモジズリは唇弁以外の
萼も花弁も上部に集まっています。
そしてこの位置からは距が見えません。
蜜マークがなければ、
蜜のありかがわからないようになっています。


Canon EOS R
マウントアダプター EF-EOS R
Canon MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト
Canon スピードライト 270EXⅡ
ミヤマモジズリ花のアップ
唇弁の模様がユニークです。
唇弁に突起があって、
昆虫が見るとキラキラしているのでしょう。
ミヤマモジズリは見れば見るほどおもしろい!


Canon EOS R
マウントアダプター EF-EOS R
Canon MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト
Canon スピードライト 270EXⅡ