Mürren vol27 2022 September

記録と記憶 Record & Memory

 「街と山のあいだ」をテーマにした小冊子「Mürren vol27 記録と記憶」ミューレンが発売されました。今回の特集は「記録と記憶」。何を意味しているかというと、山の記憶と山の記録についてです。

 スマホやデジカメなどによる、デジタルによる記録が多い中、やはり記憶に残るのは手書きの記録。これが、今回のMürren・ミューレンの重要なテーマになっています。手書きの文字には、同じようでいつも違います。デジタルの記録よりも多く、その時の気持ちなどのデータが残っています。寒ければ文字が震え、疲れた時は文字は減り、その分行間に気持ちが溢れます・・・。実際、手書きで記録を書かれている方の多くが、手書き文字のほうが、より記憶を呼び起こすことができると答えています。

 「山はいいなあ」といつも思っています。山の記憶。この記憶は、だいたいいつも、いつまでも鮮明です。今年上高地に行きましたが、大学生の時に単独で北アルプスを何日も縦走し、初めて上高地に降りてきたときの記憶が、はっきりと思い出しました。断片的なので残念ですが・・・。ちゃんと書いておけばよかったなあ、とは思います。

 さて、Mürren・ミューレンの目次のページを見ていて、とてもいい一文を見つけました。「同じ山は二度とない」。ん~いいこと言うなあ、と思って、中の文章を見ていたらきゅうとく・ひでろうの名前が!私が主宰している植物写真講座のボタハイで、いつもサブリーダーをしていただいている、あの久徳秀郎さんです。

 久徳さんは、山には必ず1/25000地形図を持っていきます。そしてその地形図の裏面に山の記録を書いています。この記録が、山の記憶を呼び起こし「自分でうふふ」と笑うことができるのです。

 Mürren・ミューレンには久徳さんの山への思い、なぜ山を始めたかなども書かれています。ある意味ちょっと謎の存在である久徳さんのことが深くわかっておもしろいです。

 久徳さん以外に紹介されているのは登山家の山野井泰史さん、1960年代に平凡パンチなどでイラストレポを描いた「日本百低山」の著者小林康彦さん、山と溪谷社で長く山の雑誌や本の編集をされている大畑貴美子さんなど。私としては、久徳さんが登山界の著名人と並んでいるのを見るだけでも楽しいですね。

Mürren・ミューレン vol27 2022 September 記録と記憶 Record & Memoryは

murren vol.24 2019 January (murren612.com) で購入できます。販売店も載っています。

定価は650円+税金です。なお、数に限りがありますが、「Mürren 記録と記憶」が数冊、私の手元にあります。メールをいただければ、定価+税金+送料140円でお送りすることもできます。コメント欄でご連絡いただいてもOKです。なお、ボタハイにご参加予定の方は、メールでご連絡いただければ、ボタハイにお持ちすることもできますので、まずはご連絡ください。この場合は送料は不要です。

「Mürren」ミューレン 
vol27 2022 September
記録と記憶 Record & Memory
表紙

「Mürren」ミューレン 
vol27 2022 September
記録と記憶 Record & Memory
ぜひ読んでください