サクライソウ科 サクライソウ属 サクライソウ
サクライソウは光合成をおこなわず、キノコなどの菌類から栄養などを奪っている菌従属栄養植物です。このため光合成をする葉も葉緑素もありません。地面から、淡黄色がかった肌色の茎と花だけがニョッキリと出ている感じです。
2024年7月30日にサクライソウの自生地に行きました。ずっと見たいと思っていた植物なので、自生地に着いた時は感動しました。そこには、思ったよりもたくさんのサクライソウが林立していました。枯れたものは少ないものの、花はほとんど終わりぎみで、満開は過ぎ、若い果実ばかりになっていました。6個ある花被片は小さく、あまり目立ちません。だから花が満開の時よりも子房が膨らんでいるときのほうが、大きくてよく目立ちます。草丈は10~25cmくらいあり、株立ちするものもありました。撮影するにはいい感じです。
サクライソウの自生地は基本的にヒノキの林で、広葉樹とアカマツも混じって生えています。気象条件がすごく安定しているようです。サクライソウを撮影している場所は、暗く、蒸し暑く、蚊がたくさん飛んでいてあちこち刺されました。この自生地ではサクライソウの個体数はかなり多かったのですが、分布が限られていることと、サクライソウは環境に影響されやすいこともあって、絶滅危惧植物として指定されているのも当然です。菌従属栄養植物が生えるこのような場所では、植物を踏まないだけではなく、その周りのが生えている地中までも影響しないよう慎重に行動する必要があります。
わずかに花が咲いている個体も見つけました。小型のアリが花に大量に来ています。サクライソウの花には小さな花とは不釣り合いなほどの大量の蜜を作っていました。アリはそれを求めていたようです。写真で確認したのですが、アリの足には花粉がついていました。ハチやアなどブの昆虫はまったく見かけませんでした。花がほとんど終わっていた特殊な状況なのですが、アリがポリネーター(花粉の運搬役)をしているのかと思いましたが、はっきりはわかりませんでした。
サクライソウはサクライソウ科に分類されています。以前はユリ科に分類されていました。名前の由来は桜井平三郎氏が採集したので、サクライソウとなりました。菌従属栄養植物はへんてこな名前が多いです。分布は岐阜県、長野県。なお、奄美大島のサクライソウは、自家受粉するアマミサクライソウ(新種)であるとされたようです。
Oさんに自生地を教えてもらいました。なかなかいくことが難しい場所を教えていただきありがとうございました。