津森山に行くつもりだったのに

　今日もよい天気で、暖かく青空が広がっていました。ところが、まったく予想外のことが起こって、なんと津森山の山頂まであと10分のところまで行ったのに、登頂するつもりだった津森山の登頂できなかったのです。

　ええ、朝一番にふらり冨山でお正月用のスイセンを買ったり、おひるの卵巻きを買ったり、までスタートはよかったのです。

大崩のスイセン畑を、咲き始めのスイセンを見ながら、植物観察と撮影をしながら歩いて、とてもハッピーだったのです。あとちょっとで山頂という、山道でヤツと出会うまでは。

　先頭を歩いている私は、山の中の不審な物音や動きに、いつも多大な注意をはらっています。まず異様な雰囲気を感じ、聴き耳をたてました。ガサッっと音がしました。大型動物の存在を感じました。千葉県にはクマはいません。すぐに確認して、ニホンジカを確認しました。大きな雄のニホンジカです。登山道から少し離れた薮の中にいました。

　野生のシカならすぐに逃げて行くはずです。ところがこのシカは逃げるそぶりはするのですが、何故か逃げて行きません。オスジカは攻撃的なので、刺激しないように、静かにさがりながら観察しました。すると、何かが引っかかっているようです。

　突然オスジカは登山道に飛び出てきました。ところが、オスジカの動きが変でした。なんと足にククリ罠が付いているではないですか！

　罠に右前脚を囚われ、オスジカはかなりの興奮状態。ギリギリ通れそうですが、登山道の下は崖。迂回路はありません。まだまだククリ罠は伸びるかもしれないし、ククリ罠が外れる可能性もあります。こうなると判断はたったひとつだけです。

　登るつもりだった津森山の登頂はあきらめて、下山しました。こんなこともあるのですね。