ノソコソウ 菌従属栄養植物

ホンゴウソウ科 ホンゴウソウ属 ノソコソウ

先日行った沖縄のヤンバルで、やっとノソコソウを撮影することができました。ノソコソウは2017~2018年に神戸大学の末次健司教授によって新種して発表されたばかりの植物です。それまでは南半球のソロモン諸島やインドネシアのパプア州だけでしか見つかっていない植物です。インドネシアのパプア州、は南半球にかつてあった巨大大陸のゴンドアナ大陸の一部だった場所なので、北半球とはまったく違う植物層なはずです。そこにある植物が北半球にも分布している・・・。なぜこのような分布をしているのか不思議です。小さい植物なので、昆虫に食べられ、その昆虫が鳥やネズミに食べられて、さらに猛禽類に食べられて渡ったとか・・・。小さすぎる植物なので、本当は熱帯域に広く分布していたのに、たまたままだ発見されていないというのもありそうです。それにしてもホンゴウソウ科の植物は不思議なものが多いです。

 名前の由来は日本で発見された石垣島の野底にある野底岳で発見されたから「野底草」です。現在は沖縄本島でも見つかっています。

ノソコソウは菌従属栄養植物のホンゴウソウ科の植物にありがちな小さな植物です。思ったよりもはるかに小さかったです。草丈は3cm程度でしょうか・・・。撮影は超絶難しかったです。撮影中、大量のヤブ蚊にも悩まされました。雄花の先端に細毛があるのが特徴のひとつです。白バック撮影もできませんでした、もう少しうまく撮影しなければいけません。

現場ではノソコソウは4株くらいありましたが、草葉の陰に隠れていて、なかなか見つけることはできませんでした。だからこそ、見つけた瞬間はうれしかったです。花も小さく、地面に手をつき、這いつくばって鼻を擦り付けるくらいでやっと見つかるといった感じです。wさんのおかげで見つけることができました。ありがとうございます。

 標高100mくらいの山の斜面に生えていました。スダジイなどの照葉樹林の林床に生えていました。ほかのホンゴウソウ科の植物と違い、まったく草が生えていないような場所ではなく、近くにイネ科の植物などが生えていました。

 

ノソコソウ
Sciaphila corniculata
この写真で
どこにノソコソウが写っているのか
わかりますか?
3株のノソコソウが写っています。
周りの落ち葉の大きさと比べると、
ノソコソウの小ささがわかります。

Canon EOS R
Canon RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
ノソコソウ
雄花のアップ
ノソコソウの雄花は
下を向いて咲きます。
花茎の上部に雄花が、
下部に雌花が咲きます。

Canon EOS R
マウントアダプター EF-EOS R
Canon MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト
LightPix Labs FlashQ Q20II