タンザワサカネラン 菌従属栄養植物 論文

ラン科 サカネラン属 タンザワサカネラン

 タンザワサカネランは、私が初めて2025年に撮影することができた菌従属栄養植物です。おくちゃんさんに「このキノコみたいなのは何?」とメールが来たのが始まりです。写真を見てすぐにタンザワサカネランと気が付きました。その自生地はなんとその年に行ったことがある場所だったのです。すぐに、岐阜県まで日帰りで撮影に行きました。

 教えてもらった場所は、やはりその前の週に歩いた場所でした。しかし、タンザワサカネランは木の裏側に生えていたので目に入らなかったのです。おくちゃんはすごいです。こんなところに生えている地味なタンザワサカネランまで見つけてしまうなんて・・・。

 そこに生えていたのはやはりタンザワサカネランでした。しかし、その場所は今まで知られていたタンザワサカネランの分布域とは大きく外れています。本当にタンザワサカネランでよいかどうか、神戸大学の末次健司教授に確認したところ「解剖しないとわかりませんが、タンザワサカネランでしょう。」とのことでした。今までタンザワサカネランは丹沢、茨城県、栃木県、福島県、宮城県のみでしか発見されていない植物です。岐阜県で見つかれば、タンザワサカネランの日本西限の分布となります。「論文に残したほうがよいでしょう。」とのことでした。

 末次先生から細かく、環境と個体にできるだけ影響を与えないようなアドバイスをもらい、論文に必要なものを揃え,末次先生に送りました。すると、「解剖の結果、タンザワサカネランで間違いありません。」と連絡がありました。後は末次先生にお任せするだけです。しばらくして、論文が送られてきました。末次先生を中心に、このタンザワサカネランの発見者である花友のおくちゃんこと奥田さんと3人の論文です。私にとって名前が載った初めての学術論文です。論文を書いていただいたのは末次先生だし、タンザワサカネランを発見したのは奥田さんです。お二人に比べ、私は手続きをしただけです。お二人に感謝いたします。ありがとうございました。

植物地理・分類研究 新産地報告「タンザワサカネラン(ラン科)を岐阜県に記録する」という論文です。もちろんネットでも見ることができます。

 これが、去年(2025年)の事。今年(2026年)も、タンザワサカネランを見に行きました。今年は同じ場所から2本出ていました。どうやら健在だったようです。よかったです。

 タンザワサカネランはかなり変わった植物です。葉もなければ、葉緑素もありません。植物らしくありません。ガラスのような半透明な植物です。タンザワサカネランは多くの場合開花せずに閉鎖花のままの個体です。花も開かないので、植物好きでも、なかなかラン科植物だとにンしくするのも難しいでしょう。まれに開花することあもあります。草丈は12~20cm程度です。

タンザワサカネラン
Neottia inagakii
木の根っこの近くに生えている
タンザワサカネラン。
2本生えています。
小さいランです。
タンザワサカネランは
植物らしくないですね。


  Canon EOS R5 MarkⅡ
Canon RF14-35mm F4 L IS USM
タンザワサカネラン
右側の小さなタンザワサカネランは
もう子房が膨らんでいます。
自家受粉したのでしょう。
左のタンザワサカネランの上部が花。
開花しない個体です。

 Canon EOS R5 MarkⅡ
Canon RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
タンザワサカネランの花
こうして見ても花っぽくないですね。


Canon EOS R5 MarkⅡ
Canon RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
LightPix Labs FlashQ Q20II
タンザワサカネラン花のアップ
よく見るとわずかに花が開いています。
側萼片が開いている感じです。

Canon EOS R5 MarkⅡ
EF-EOSR
Canon MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト
LightPix Labs FlashQ Q20II