マッターホルンに日本の国旗が

スイス・アルプスの名峰マッターホルン

 スイスのツェルマットでは、新型コロナウィルスの影響があってから、夜になるとマッターホルンにシンボル的な映像をライトアップしています。なんとも壮大な話です。2020年4月15日には日本との連携を祈念し、日本の国旗がライトプロジェクションされました。ライトプロジェクションとは簡単に言うと、夜、暗くなってからマッターホルンの山肌に巨大プロジュクターで画像を映すことです。自然の山々をライトアップするのは、個人的には好きではありません。しかし、今回に限って、スイスと日本、いえ、世界がつながっているいい感じがしました。

 スイスはスイスの高山植物図鑑の「スイスアルプス植物手帳」JTBパブリッシングを出版するほどスイスには思い入れがあります。今年、私の企画したスイスツアーがありました。発表してからすぐにキャンセル待ちが出るほど大人気のツアーでしたが、これも中止になりました。残念ですが、また来年計画してみたいと思います。ツアーが中止になって、実はけっこうがっくりしていたのですが、今回のマッターホルンの映像で、家にいてもスイス・アルプスと、そこに生きている高山植物がすごく近いものに感じ、ちょっと元気が出ました。

 ツェルマット観光局長ダニエル・ルッゲンさんは 『 ツェルマット村は連帯を示しており、現在苦しんでいるすべての人々と、 危機を克服するのを手伝ってくれているすべての人々に感謝しています。 希望の象徴を日本人に捧げます。 1,000メートルを超える サイズの日本国旗をマッターホルンに投影します。私たちは日本との連帯を表明し、すべての日本人に危機を克服する ための希望と勇気を与えることを願っています。(途中略)』とのことです。

 グリンデルワルト日本語観光案内所さんからのメールで知りました。ありがとうございます。

実際の画像を見たい方は Light projections on the Matterhorn で検索してください。

以下は私が撮影した山とスイスの高山植物です。

朝焼けのマッターホルン
パイプの煙のように、
マッターホルンから雲が沸いています。

静かな山です。

マッターホルンのすぐそばにある
山上のホテルに宿泊しないと
見られません。
クモノスバンダイソウ
Sempervivumarachnoideum
多肉植物です。
葉に細かいクモの糸のような
細毛が絡まっています。
花弁が6~8枚と少なめです。
乾燥した場所を好みます。
スイスアルプスを代表する植物のひとつ
アルピナ・トチナイソウ
Androsace alpina
標高3000m近い稜線の岩礫地に生えていました
葉が小さいので、
小さな花束をそっと置いたようです。
花の直径は7~8mmと小さな植物です。
サクラソウ科トチナイソウ属。
背景の雲に隠れた山は、
ヴァイスホルンやチナールローオホルンなどの山々です。

 

エーデルワイス
Leontopodium alpinum)
スイス・アルプスの花といえば
エーデルワイスです。
生えている場所は限られています。
小さい花です。
白いのは花の周りの葉の上の綿毛です。
真ん中の丸い淡い黄色のものが頭花。