ハルジオン 都会の植物

 ここのところ、近所の街中を散歩しています。1時間ちょっと植物を撮影しながら歩くのですが、これがなかなか楽しいのです。被写体はたくさんあります。

春に咲く、野生の野菊。強いけど美しい

 キク科ムカシヨモギ属、北アメリカ原産の帰化植物です。日本中に帰化しています。もともとは園芸植物として観賞するために輸入されたようですね。都会のまん中にも生えることができる強い植物ですが、花はとてもきれいです。今、東京都内ではちょうど花がいい季節です。都内のあちこちで小さなお花畑になっています。

ハルジオンとヒメジョオンの見分け方

 この二つの花はよく似ていますが、いくつか見分け方がありますのでそれを抑えるとよいでしょう。まずは開花期が違います。ハルジオンは4~8月。ヒメジョオンは6~10月。

 ハルジオンの頭花は大きめで直径1.5~2.54cmになります。舌状花は細く線状で数百個とたくさんあり、舌状花の花色葉淡い紅色~白色。

 ヒメジョオンの頭花は直径2cm程度、舌状花は100個程度。花色は白色のものがほとんどで、まれに泡紅色のものがあります。

 つぼみの向きも見分けるポイントです。ハルジオンのつぼみは花茎ごとうなだれるように下を向き、ハルジョオンのつぼみは上を向くことも多く、下を向く場合はつぼみひとつひとつになることが多いです。

 葉も見分けるポイントです。ハルジオンの茎の中部にある葉は茎を抱き、花の時期にも根生葉があります。ヒメジョオンの茎葉は葉柄があり、花期には根生葉がありません。

 どうしてもわからないときは、茎の中身で見分けます。ハルジオンは中空ですが、ヒメジョオンは中に綿のような毛が詰まっています。

ハルジオンとヒメジョオンの名

 ハルジオンとヒメジョオン。漢字で書くとわかりやすいです。ハルジオンは春紫菀、ヒメジョオンは姫女菀(苑の漢字を当てることが多いですが、本来はくさかんむりの下にうかんむりが入る「菀」という漢字です)。菀(苑)というのはキクのこと。頭花の花舌状花が黄色の菀はキオン、花が紫色なら紫菀です。つまりハルジオンは春に咲く舌状花が紅紫色のキク、ヒメジョオンは小さな優し気なキクという意味です。

 ハルジオンは植物研究家の牧野富太郎さんの命名です。牧野さんはハルジオンがヒメジョオンと名前が似ているので、ハルジョオンの名が普及しているとプリプリ怒っています。名前を間違えないようにしましょう。

ハルジオン
Erigeron philadelphicus
公園や緑地だけでなく、
空き地やコンクリの割れ目にも生えています。
春らしくて美しい花です。
ハルジオンの頭花
舌状花は線状、
数は数百個。
ハルジオンのつぼみ
茎全体がうつむくように下を向いています。
花期に根生葉があるのも特徴のひとつ。


ヒメジョオン
Erigeron annuus)
花期は6月から。
以前撮影したものです。
撮影日時 2012/06/17
こうしてみるとずいぶん違いますね。

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