「ゴンドワナ大陸の野生植物」写真展

BEHIND THE GALLERY にて 2020年11月6日(金)〜11月13日(金)

ナマクワランドデイジーと呼ばれる(Ursinia cakilefolia
カキレフォ-リア・ウリシニア
とハマミズナ科の多肉植物(Carpobrotus edulis)
エヅリウス・カルポブロツス
南アフリカナマクワランド国立公園にて

 ゴンドワナ大陸とは、約5億5千万年前に存在した古代大陸です。この「ゴンドワナ大陸の野生植物」は、ゴンドワナ大陸が分裂し、移動した大地に生える野生植物を撮影した写真展です。広大な砂漠の花畑、大地に置かれた花束のような植物、暗いジャングルに咲く極彩色の花、珍奇な形の植物など、世界でも珍しい野生植物を撮影したものです。
 野生植物が、なぜそこに生えているのか?この問いに答えるためには、大地の成り立ちや地質、気候、生態系を理解する必要があります。ゴンドワナ大陸は、多くは現在南半球にある大陸や島々のほとんどを含めた超大陸でした。プレートテクトニクス(大陸移動説)によると、ゴンドワナ大陸は1億8千年前に分裂が始まり、陸地はさらに何度も分裂を繰り返しながら、南米、アフリカ、アラビア、オーストラリア、南極、ニューカレドニア、インドなど、南半球の大陸や島々などに分裂しながら移動していきました。

 1億数千年前に発生した花咲く植物(被子植物)は、ゴンドワナ大陸が分裂した大陸や島々によって、それぞれが箱舟のように運ばれました。ゴンドワナ大陸で地続きだったために、現在は遠く離れていても、近縁の植物が分布する結果になりました。実際、チリのアタカマ砂漠のピンクの花と、西オーストラリアの花は近縁種です。ニュージーランドとパタゴニアには、赤い花が咲く近縁の木があります。遠く離れているのに近縁の植物があり、似ているのにそれぞれ少しずつ違う、この不思議がゴンドワナ大陸の野生植物の特徴のひとつです。

 そして植物は、それぞれの大地で独自に進化を繰り返し、独特の生態と形質を持ちました。ハチそっくりのラン、地面に置かれた花輪のように咲く植物、松ぼっくりのような形をしたスミレなど、変わった形の植物が多いこともゴンドワナ大陸の野生植物の特徴です。

 もうひとつの特徴は、期間限定の花畑が出現することです。南アフリカ、南米、西オーストラリアなどの大陸西海岸は、乾燥した、砂漠に近い気候ですが、冬の間に雨が降り、春の一瞬だけ花畑が展開します。南半球なので8~10月が春になります。また、インド西海岸にもモンスーン明けの9月、1週間だけ花畑になる湿原もありました。
 未知の植物を撮影する場所はたいてい辺境地で、行くだけでも困難な場所ばかりでした。自生地や開花期の情報も少なく、撮影には探検的な要素もあります。このような困難な旅を乗り越え、見たことのない植物と出会った瞬間、心が震えます。珍しい植物の生える環境に身を置き、光や風、湿気など環境を感じ、植物の美しさと生態をじっくり観察。その場所の環境がわかり、よい美しく、かつ生態がわかる構図を計算し、シャッターを押しています。

 まだ地球には(もちろん日本にも)発見も、冒険もあると信じています。ゴンドワナ大陸の移動の跡を追い、これからも見たことがない植物を求めて撮影旅行は続きます。

写真展について詳しくは、「お知らせ」をクリックしてください。

個展の場所については、BEHIND THE GALLERY をクリックしてください。

期間:2020年11月6日(金)〜11月13日(金)
※期間中閉廊なし場所:東京都新宿区東五軒町4−17

時間:11:00〜18:00  ※但し最終日は16時閉館