ミズガンピ 宮古島の植物

ミソハギ科 ミズガンピ属 ミズガンピ

2020年春に歩いた宮古島の植物を紹介します。

 ミズガンピは暖かい海のそばの、主に隆起石灰岩の岩場に多い植物です。葉は多肉質で、海岸の強い紫外線にも、塩分にも強い構造になっています。

 ミズガンピの花は年中咲いているのがいいですね。ほかの花が少ないときでも咲いています。しかし期待しすぎてはいけません。一本の木で、一度に咲くのは、たいていひとつかふたつくらい。ちょっと寂しい感じに咲くのです。いつかは満開の花というものを見てみたいです。

 ミズガンピの花の直径は1㎝程度と小さいのですが、いつ見てもミズガンピの花は新鮮なのです。花弁は蕾から出てきたばかりのようにみずみずしく、全体に緩やかにしなやかにカーブし、わずかに皺がよって小さなドレスのようです。花の奥には花蜜の水滴が見られることもあります。

 ミズガンピの撮影は、花が小さいので、海をバックに撮ると、花が小さくなりすぎ花のかわいらしさが出ないし、寄りすぎると環境はわからないし、なかなか撮影が難しい花でもあります。

ミズガンピ
Pemphis acidula
葉の両面には白く細かい伏毛が生えています
蕾の形もおもしろいです