キクザキイチゲ 越後の植物

キンポウゲ科 イチリンソウ属 キクザキイチゲ

 キクザキイチゲは太平洋側にも分布しますが、花の大きさ、バラエティ豊富な美しさは日本海側の個体にはかないません。全体に大きめで花色も白色、青紫色とあります。また、群落を作ることも多く、やはりキクザキイチゲは日本海側のものが美しいと個人的には思っています。この日、坂戸山麓では咲きたてのキクザキイチゲが大きく花を開いていました。

 キクザキイチゲは、夜は花を閉じ、朝になってまた朝日が当たって暖かくなると花を開きます。この日は朝から登り始めたので、まだ日が当たっていない場所では、開いていないキクザキイチゲもありました。太陽光線の角度が高くなり、太陽光線が山の斜面に当たるにつれ、キクザキイチゲの花はどんどん開いていきました。

 白い花のキクザキイチゲもあります。白いキクザキイチゲはアズマイチゲに花が似ています。葉でも見分けられますが、花びら(萼片)の中央部や雄しべがすべて白いのがキクザキイチゲで、アズマイチゲは花の中心部、花弁の付け根や雄しべの付け根の部分が黒いのが特徴です。

キクザキイチゲ
(Anemone pseudoaltaica)
朝、日光が当たったばかりのキクザキイチゲ
影がまだ残っています。
雪の重みでつぶされたのでしょうか、
枯れたススキの葉の間から
キクザキイチゲがぐんぐん伸びていました 


Canon EOS R
Canon RF24-105mm F4-7.1 IS STM