キツネノマゴ科 キツネノマゴ属 キツネノメマゴ
与那国島で見たかった植物にキツネノメマゴがあります。以前、石垣島で見たことはあるのですが、きちんとキツネノメマゴとキツネノヒマゴ、キツネノマゴとの違いをもう一度認識したかったのです。
キツネノメマゴは、キツネノマゴよりも小さいキツネノヒマゴよりさらに小さい植物なので、キツネノメマゴです。なんだか冗談のようにも見えますが、これは植物学上のまじめな話です。
キツネノメマゴは北海道、本州、四国、九州北部には分布しない植物なので、キツネノメマゴを見るためには、沖縄まで行く必要があります。それほど個体数が多い植物ではありませんが、与那国島では、けっこうあちこちで見られます。
特徴は、全体に小さいことと、葉の形です。長細い葉のキツネノマゴやキツネノヒマゴと違い、キツネノマゴの葉は丸く、長さは1.5cmよりも短く小さいことです。そして葉は厚く、硬く、しっかりしています。生える環境も、里地や林を好むキツネノマゴやキツネノヒマゴと違い、キツネノメマゴは海岸近くだけです。
反対に、葉以外には、キツネノメマゴを見分けるところはないとも言えます。キツネノマゴが草刈りなどで一度刈られて再度花が咲く場合は背が低いこともあるので、とにかく葉の形をよく観察しましょう。