ラン科 ヒメノヤガラ属 ヒメノヤガラ
先日7発中旬に、ヒメノヤガラを探して丹沢に登りました。ヒメノヤガラは菌従属栄養植物で、光合成をしない植物です。このため葉っぱも葉緑素もありません。オニノヤガラに似ていて小さいのでヒメノヤガラでしょう。しかしオニノヤガラとは属が違い(オニノヤガラはオニノヤガラ属、ヒメノヤガラはヒメノヤガラ属)それほど近縁ではありません。
ヒメノヤガラは何年も前から探していて、何度もヒメノヤガラを探して山を歩いていました。しかし、今まで「ここにヒメノヤガラがあり」という情報の場所に行っても、ヒメノヤガラを見ることができず。何度も空振りばかりで、見ることができない植物でした。ヒメノヤガラは、分布こそかなり広いのですが、個体数が少ないうえに、小さくて花っぽくないのであまり植物として認識されず、また、出たとしても翌年出るとは限らず、情報が少ないのです。
しかし今回、今年咲いているという情報をもとに、ヒメノヤガラを探しに行きました。暑い山道をぐんぐん登りました。今回はきっとヒメノヤガラが咲いているはずです。ヒメノヤガラは草丈3~5cm。(大きなものでは20cmにもなるそうです)見逃す可能性もあります。しかし、頭の中には今までたくさん見てきたヒメノヤガラの写真が入っています。それに近縁種のオトメヤガラなら見たことがあります。だからきっと見逃しません。
おっ、いたいた。小さなヒメノヤガラです。黄色い!全体に黄色いです。小さいですが、咲きたてて元気な花ばかりでした。ずっと探していたヒメノヤガラ、何とか出会うことができました。オトメヤガラとされている近縁種は見たことがありますが、開花しているヒメノヤガラに出会うのは初めてだったのでとても興奮しました。それでも冷静になろうとして、細かく観察します。
花はちゃんとラン科植物らしい形です。ただ普通のラン科植物と違うのは、唇弁が上を向いていることです。多くのラン科植物は、子房が捩れて唇弁が下を向いているのです。これが、ヒメノヤガラ属の特徴のようです。
ヒメノヤガラは、多くの菌従属栄養植物と同じく、同じ場所に毎年出るわけではないようです。少しずつ違う場所に出現するようです。ヒメノヤガラは、花期がそれほど長くはなさそうですが、個体数が多いと咲き終わったものも、まだツボミのものもあり、全体として2週間以上は楽しめそうです。
今まで見てきたヒメノヤガラの写真では、10本くらいまとまって咲くこともあるようですが、ここの自生地では1本1本バラバラに生えていました。2026年の7月には、30mくらいの場所に離れて20本程度のヒメノヤガラが生えていました。

(Chamaegastrodia sikokiana)
ほんとに小さな植物です。
花がいいです。
Canon EOS R5 MarkⅡ
Canon RF14-35mm F4 L IS USM

子房がけっこう長いです。
ヒメノヤガラは葉緑素はなく
全体に黄色です。
ヒメノヤガラは
とてもきれいな花でした。
Canon EOS R5 MarkⅡ
Canon RF14-35mm F4 L IS USM

カメラ内深度合成撮影ですが、
アリがうろうろしたり、
背景との処理がうまくいっていなかったり、
あまり成功したとは言えません。
ヒメのヤガラは小さい植物ですが、
立体的で、
全体にピントを合わせるのが
難しい植物です。
Canon EOS R5 MarkⅡ
Canon RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
LightPix Labs FlashQ Q20II

花のアップ。
ひさしのようになっている
黄色い部分が唇弁です。
雄ずいもひっくり返っています。
ヒメノヤガラ属の特徴でしょう。
Canon EOS R5 MarkⅡ
EF-EOSR
Canon MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト
LightPix Labs FlashQ Q20II