コフタバラン 富士山麓の植物

ラン科 サカネラン属 コフタバラン

 富士山麓の針葉樹林の中にコフタバランの群落が咲いていました。3~40本程度は林立していました。小さな植物ですが、これだけたくさん咲いていると、なかなかいいですね。

  コフタバランの花期は6~8月だったと記憶していたので、まだ5月なのに花が終わりかけている状態を見て、別のフタバランではないかと思っていましたが、よくよく画像を確認し、花のアップ写真を確認し、唇弁が鋭く伸びているのを確認すると・・・。コフタバランでした。

 コフタバランの葉は本当にかわいい双葉です。ひょろ長く伸びた茎に2枚の葉。花は4~10個付きます。草丈は10~20cm。花はとても小さく1.5~2mmしかありません。

 同じような環境に生え、よく似たフタバランの仲間にミヤマフタバランとタカネフタバランがありますが、これらは唇弁がふたつに分かれているものの、先端は丸いです。コフタバランは、唇弁が深くふたつに分かれ。先端が細く伸び、鋭く尖るのが特徴です。小さいけれどこの花、好きです。

コフタバラン
Neottia cordata)
小さく地味な花ですが
これで満開です。
葉の幅1~2cm。

Canon EOS R
EF-EOS R
Canon EF100mm f/2.8L Macro IS USM

 コフタバランの花は、花の中でも特に小さく、色も地味です。植物全体の写真では花が小さすぎてよく形がわかりません。それではコフタバランの花をアップに出してよく観察してみましょう。

コフタバランの花穂
変なヘルメットをかぶった小人が
踊っているみたいです。
若い花では唇弁が下を向いていますが、
受粉が済むと、
唇弁は上を向くようです。

Canon EOS R
EF-EOS R
Canon EF100mm f/2.8L Macro IS USM

コフタバランの花の超アップ
花粉塊が写っています。
唇弁の根元の左右には突起があります。
小人のように見えませんか?
私にはそう見えます。

Canon EOS R
EF-EOS R
Canon EF100mm f/2.8L Macro IS USM