アリマウマノスズクサ 宮古島の植物

ウマノスズクサ科 ウマノスズクサ属 アリマウマノスズクサ

 世の中色々大変ですが、のんびり植物の撮影は続けています。このあたりの植物はまた紹介していきますが、まだしばらくは3月に行った琉球諸島の撮影旅行で見た植物を紹介していきます。ボタハイの4月は延期します。

 琉球諸島のウマノスズクサはちょっと変わっています。奄美諸島や沖縄本島ではリュウキュウウマノスズクサが分布していますが、宮古諸島や石垣島、西表島にはアリマウマノスズクサが分布します。宮古島にはコウシュンウマノスズクサという、日本では宮古島にしか生えていないウマノスズクサが生えています。小さな島なのに2種類生えているのは不思議です。そうはいっても宮古島はほとんどアリマウマノスズクサで、コウシュンウマノスズクサはほとんどないようです。 

 六甲山でもアリマウマノスズクサを見ましたが、宮古島のものと葉の形がかなり違うので、同じ種というのが不思議です。アリマウマノスズクサの分布もかなり変ですが。六甲山では5~6月に咲きますが、沖縄では1~3月に咲きます。

 とにかく、宮古島のアリマウマノスズクサの花は独特です。花は高さ2~4cm。花の舷部と呼ばれる正面部分が反り返り、濃紫褐色。花の筒状になっている部分の内側は濃黄色。

 葉はやや厚く革質です。沖縄のアリマウマノスズクサの葉は広いですが、六甲山周辺の個体は細長く脇に耳のように分かれ、みっつになるものもあります。

 六甲山系と長崎、佐賀、熊本、久米島、八重山諸島、宮古諸島に分布します。

アリマウマノスズクサ
Aristolochia shimadae
花に放射線状の模様がないのが特徴です。
ウマノスズクサの仲間は、
変な植物が多くて好きですね。

Canon EOS 6D Mark II
EF100mm f/2.8L Macro IS USM