ラン科 ツレサギソウ属 ミズチドリ
ミズチドリは、湿原の植物だと思っていましたが、山の草原にも生えるのですね。ツレサギソウ属で一番大きくなる植物のようです。ミズチドリの別名はジャコウチドリです。別名の由来は花の香りがよいからとのことなのですが、現地に香りをかぎませんでした。残念です。
「日本のラン ①低地・低山編」(文一総合出版)によるとミズチドリは温暖帯~亜寒帯の湿原や林縁に生えるとなっています。高さが50~90cm。花の直径は8~10mm。距は長さ9~13mmと長く、大きくカーブして下を向きます。花は白いですが、距は黄緑色。
ミズチドリの分布は北海道、本州、四国、九州とほぼ日本各地に分布します。
よく似たツレサギソウ属のツレサギソウと、オオミズトンボ、ミズチドリの三種は、唇弁の形が大きく違います。ツレサギソウの唇弁は長細く、オオミズトンボの唇弁は緑色で十字型、ミズチドリの唇弁は舌型をしています。
花はとてもきれいな状態でした。この時期の山は花は少ないですが、こんなカワイイ花に出会うこともあるので、うれしいですね。