CanonのフルサイズミラーレスカメラEOS R使用レポート
CANON EOS R
2020年末に新しくカメラを導入しました。今まで使っていたカメラでも大きな問題はなかったのですが、より高確率で高精度な撮影を可能にするためと、より楽に撮影し、現像できるようにし、撮影画像のさらなる画質アップが目的です。
今まで使っていたカメラはキヤノンのフルサイズ一眼レフカメラ6D MarkⅡ。このカメラもいいカメラでした。新しいキヤノンのEOS Rは2018年10月25日 発売のキヤノン初のフルサイズミラーレスカメラですから、ひと世代前のカメラになります。今も生産されている現行機種ですが、今ではEOS R5、R6などの最新機種が出ています。新しいシリーズの大きな変更点は、EOS R5は超高画なうえカメラ内手ぶれ補正がついており、EOS R6は超高感度撮影が可能でカメラ内手ぶれ補正がついていることです。できれば、そのどちらかのほうがよかったのですが、そこまで高性能でなくても、EOS Rで十分高画質な撮影が可能だと考え、遅まきながらEOS Rを導入しました。
キヤノンの新しいフルサイズミラーレスカメラのEOS R を導入して、2か月以上になりました。ほぼ毎日使っておりますので、使っていて感じたことをつらつら書いていきます。EOS Rはとても使いやすく、写りは特によく満足しています。私の使い方によく合うといったほうがよいかもしれません。
EOS Rのよいところ
まずはよかったところから。大きさもフルサイズのカメラとしては小型で軽量で問題ありません。心配していたバッテリーのもちは思ったよりもよく、私の使い方では、まだ一日でバッテリーひとつを使い切ることはありません。だいぶ劣化した5D Mark2時代のバッテリーでも1500カット撮影できました。
手ブレ補正は、マクロ以外はオリンパスの12-100mmF4PROと比べると完全に負けています。しかし、ちゃんとカメラを保持するか、ISOを上げることによってシャッター速度を上げる対策が可能なので、結果として手ブレが減る結果になりました。高ISO でも画質がよいために、ISOを気軽に1600くらいまで上げられるのがいいですね。ISO3200までOKです(個人的に、大きく引き伸ばさない場合)。
EOS Rの操作は今までのキヤノンのカメラより、今も使用中のオリンパスEM-1 MarkⅡに似ていたのは意外でした。ダイヤルやボタンに好みの割り当てが可能です。EOS R についている 肩液晶がなかなか便利で、バッテリー、ISO 値などのチェックが撮影前に簡単にできるのがいいです。マルチファンクションバーもなかなか快適。ISO 感度をあててほぼ撮影ごとに動かしています。しかし動き過ぎるのが気になります。勝手にISO 3200になったりすることがあります。これは、制御できますが、そうすると使い勝手が悪くなるので、撮影前にISO値をチェックすることにしています。
ピント合わせもよくなりました。6D MarkⅡより合照率が感覚的に30%以上アップ!今まで、「雄しべと雌しべにピントを合わせていた」のが、「柱頭にピントを合わせた」といった感じです。
画質はすこぶるよくなりました。ここが一番の希望点でかつ改善点になりました。画素数がアップし、トリミング耐性が2倍にアップ(イメージです)。ダイナミックレンジも改善されているので、明暗差が激しい画像でも、細かい現像作業をおこなえば、相当よい画像を表現できそうです。
キヤノンは今までもオートホワイトバランスがよく、現像の手間が省けることが増えました。緑色が自然でよい感じです。また、ストロボ時のオートホワイトバランスがキヤノンは特に安定しており、オリンパスよりずっと楽です。
一番よかったのがf11以上に絞った時のカメラ内回析補正機能です。等倍以上の超拡大撮影には、Canon MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォトというレンズを使っていますが、この拡大率になるとピント面が薄くて困っていました。そこでf値を絞り込むのですが、f8以上絞ると解像度が落ちてしまうのが悩みの種でした。このため3倍程度の倍率で超アップ撮影した場合、今までf11までにとめておいたのですが、EOS Rではf14~16くらいまで絞ってもOKになりました。これは私の超マクロ撮影にとって非常に大きなアドバンテージです。6D MarkⅡでも使えていますが、EOS Rのほうが効果が高いような気がします。これはキヤノンのカメラとレンズを使う大きなメリットです。
EOS Rのここが残念
このカメラと比較するのは、今も使っているオリンパスのカメラシステムと、今まで使っていたフルサイズ一眼レフカメラのキヤノン6D MarkⅡになります。
マイナス面は、電源を入れてから撮影するまでかかる時間が少し長いこと、シャッターを押して一瞬ブラックアウトするところです。もうひとつは、ほかのレンズでは問題ありませんが電源を切ってから100mmLマクロISを外すまでに1秒近くあることです。100mmLマクロISは手ブレ補正でレンズの一部を浮かしているために、固定に時間がかかる特殊レンズのためこうなるようです。これは、6D MarkⅡでライブビュー撮影する時もほぼ同じです。これらは慣れるしかありません。今まで使っていたキヤノンの6D MarkⅡは電池の持ちがよく、電源は入れっぱなしでOKなので撮影時のストレスは全くありません。オリンパスのEM-1 MarkⅡもストレスがなく、手振れ補正がマクロ以外ではよくきき、ストレスがなく小型軽量なところがよいです。
結論
EOS R導入に大変満足しています。撮影が楽しいです。オリンパスのシステムは、軽くしたいとき、雨になりそうなとき、深度合成を使いたいとき、プロキャプチャーモードを使いたいときなどの用途に限定仕様になりそうです。