オオチャルメルソウの見分け方 四国の植物

ユキノシタ科 チャルメルソウ属 オオチャルメルソウ

 ツアーで愛媛県の皿ヶ峰を歩いた時に、たくさんのチャルメルソウ属の植物がありました。チャルメルソウ属の何かがその場ではわからなかったので「チャルメルソウ」としていましたが、あとで確認するとオオチャルメルソウでした。チャルメルソウ属の植物にはチャルメルソウという名前の植物もあってわかりにくいです。

 チャルメルソウ属の見分けのポイントは花(花弁と萼片、雄しべの位置)と花茎と葉です。花の超アップ画像があると、あとで見分けることができます。いかにチャルメルソウとオオチャルメルソウ、コチャルメルソウの違いを書きます。写真を見るほうがよいかもしれません。

 今回のチャルメルソウとオオチャルメルソウの見分けるポイントは花弁ではなく、萼片でした。チャルメルソウの花弁は3~5に分かれます。皿ヶ峰の「チャルメルソウ」の花弁はほとんど5つに分かれているものばかり。チャルメルソウの花弁は3~5つに分かれています。それに対しオオチャルメルソウの花弁は5~9つに分かれます。皿ヶ峰はチャルメルソウとオオチャルメルソウのどちらの可能性もありました。

 そこで確認したのが萼裂片です。チャルメルソウの萼裂片が直立しているのに対して、オオチャルメルソウは平開きます。このためチャルメルソウの花は壺んだ感じで立体的、オオチャルメルソウの花は平面的です。コチャルメルソウの萼裂片も平開(ちょっと反り返る)しますが、コチャルメルソウの雄しべは雌しべに寄っています。オオチャルメルソウの雄しべのつけ根は花弁の付け根に寄っています。

オオチャルメルソウ
Mitella japonica)
皿ヶ峰の風穴より上のチャルメルソウ属は
オオチャルメルソウばかりでした。
こんな大株はなかなかありません。

Canon EOS R
Canon RF100mm F2.8 L MACRO IS USM

オオチャルメルソウ
葉のアップ
細長く鋸歯の先端は尖っています

Canon EOS R
Canon RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
オオチャルメルソウ
花のアップ
萼片が平開し5角形に見えます。
赤い魚の骨のようなものが
オオチャルメルソウの花弁です。
5つに分かれているオオチャルメルソウが多かったですが、
この個体は5,5,7つに分かれています。
よく見ると花弁に粒がついていますね。
雄しべのつけ根は花弁のつけ根にあります。

Canon EOS R
Canon RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
LightPix Labs FlashQ Q20II